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【英語記事翻訳】ブルース ダンスとは?

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パブ

以下は、ブルース ダンスのコミュニティにおけるキーパーソンである、
Damon Stone氏のブログ記事、
Blues Idiom Dance: Stylistic groupings of vernacular dance created with blues music
を私が翻訳したものです。(本人了承済み)

当人との意図確認箇所がいくつか残っていますが、取り急ぎアップします。
見出しと太字、赤字等のマーキングは、訳者の独断と偏見です。

ちなみに私の知っているダンス コミュニティの人たちは既にご存知ですが、
ここで語られているブルース ダンスは、いわゆる社交ダンス(競技ダンス)のブルース種目とは別物ですのであしからず。

 

ブルース イディオム ダンス:ブルース音楽を基に創られた、ヴァナキュラー ダンスのスタイル分類

自分たちの踊るダンスのジャンルを説明するために現代のブルース ダンサーたちが使う「ブルース ダンス」という呼称は、「ブルース イディオム(作風、個性的表現形式) ダンス」の短縮形だ。ブルース イディオム ダンスという呼称を始めて知ったのは、アルバート・マレー(Albert Murray)の「Stomping the Blues」を読んだときだった。

私の知っているほとんどのブルース ダンスのインストラクターたちは一般的に、ブルース イディオム ダンスを分類するために、主に3つのカテゴリを使う:ソロ、ジューク ジョイント、そしてボールルームだ。

この記事は全てを徹底的に網羅しているとは言えない。しかし、ダンサーたちが自分たちのダンスがどのカテゴリに当てはまるのかを識別できるように、「何をもってこれら3つのカテゴリが成り立つのかという概略を示す」ことを意図している。そして最後には、私の知るところのブルースの美学というものの詳細を記している。

 

私は、自分たちのダンスの全体もしくはその一部がブルースであると主張する、いくつかの現代サブカルチャー/シーンがあることは承知している。

しかしブルース イディオム ダンスは一世紀をかけて発達し、その美学を形成した。そして、そのヴァナキュラーな(地域特有の、民芸風の)ムーブメントが今でもそのスタンダードであリ続けるコミュニティは存在する。このコミュニティは、リンディホップが再び流行り始めたことによりその盛り上がリを見せている、現代のグローバル コミュニティとは別のものだ。このことから、自分たちのダンスがブルースであると主張するダンサーがその美学に対しても忠実でなかった場合、それらはブルース イディオム ダンスとは呼べないし、それは何か新しくて独立したものであり、それ自体の別の名前と歴史を持つべきだと私は主張する。

 

これらの3つのカテゴリの一般的な説明に、情報を付け足したり、より洗練されたものにするための手助けをしたいインストラクターや歴史家がいれば、ぜひそうしてほしい。この記事は論議のきっかけとなるだけで、結論としては機能しないことを意図している。

 

ソロ ブルース

ソロ ブルースには、他のダンサーに物理的に直接の影響を及ぼさずに行われるダンスのあらゆるステップが含まれる。これに含まれるものは、即興、振り付けを問わず、社交の場、もしくはパフォーマンスやコンペティションおいて個人で踊られるダンスだけではない。二人かそれ以上のダンサーたちの間で視覚的、様式的、およびリズム的な合図が交わされるriffingやcuttingもこれに含まれる。また、組んで踊っているパートナー同士がコネクションを緩めたり外したりして、ダンスのステップに影響を及ぼすエネルギーが無い状態におけるダンスも、これに当てはまる。

ブルース イディオム ソロ ダンスは、頻繁にアフリカン アメリカン ヴァナキュラー ジャズ ダンスとひとくくりにされる。「アフリカン アメリカン ヴァナキュラー ジャズ ダンス」という呼称は、通常全てのアフリカン アメリカン ディアスポリック(散布した) ダンス(アフリカン アメリカンから広まったダンス)を包括した単語として使われる。しかしこれは、ある特定のジャンルやサブジャンルのダンスの置き換えとしてみなされるべきではない。

ジューク ジョイント ブルース

ジューク ジョイント ブルースには、以下のような場所で流されていた類のブルース音楽から派生した、全てのダンスが含まれる。

  • ジューク ジョイント
  • ロードハウス
  • ホンキートンク(安酒場)
  • レント パーティー
  • ベースメント パーティー等

これらの場所は、一般的に以下の条件を満たしている。

  • 混み合っている
  • 限られた空間
  • よりカジュアルでプライベートな雰囲気
  • 音楽は、リズムに重きをおいた伴奏と、パーカッシブ、もしくは唸るようなスタイルで歌うボーカルの組み合わせである傾向が高い

これらのダンスは、多くの場合以下の特徴を持つ。

  • スタッカート ムーブメント(動作の間に間があり、切り離されている)
  • 移動せずに踊られるか、移動がある場合はその方向を頻繁に変える
  • 鋭い角度
  • 極度に地に足の着いた動き
  • 低い姿勢
  • 故意に行われる腰/骨盤の動き
  • パートナー間のより独立した動きとリズム

ボールルーム ブルース

ボールルーム ブルースには、以下のようなボールルームやダンスホールで流されていた類のブルース音楽から派生した全てのダンスが含まれる。

  • よりフォーマル/公な雰囲気の、広いダンスフロア
  • 音楽は、予測可能なシャッフルもしくはトリプル リズムに、メロディーを織り交ぜて演奏するビッグバンドである傾向が高い
  • ピアノ、金管楽器もしくはリードを使う木管楽器が、頻繁にバンドの牽引楽器となる

これらのダンスは、推進力を生み出しつつ、それを巧みに操りながら、より大きくフロアを移動する。その特徴には、以下が挙げられる。

  • いくぶん、より「直立した」姿勢(ただし、ジュークジョイントと同等に足は地についている)
  • 控えめな腰/骨盤の動きと、それとはカウンター方向(逆方向)への胴体の動き
  • フットワークのパターンが、表現の基本フォームとなる

ブルース ダンスをブルース ダンスたらしめる美学

上記3つの分類は全て、下記に詳細を記すブルースの美学に従う。

  1. アスレチック(運動に適した様子)で、地に足をつけた、「Earth as Center(地球中心)」もしくは「get-down(身をかがめた)」と表現される姿勢。以下の特徴を持つ。
    • 体重はボール(指尖球(しせんきゅう)、足裏の指の付け根の膨らんだ部分)で支える
    • 膝はボールの上方に位置するよう曲げる
    • 腰は後方へ
    • 肩の前面もしくは胸骨を膝の上方の位置にまで傾けるこの姿勢において、ダンサーは始めに胴体の向きを変えることなく、どの方向にもステップを踏めるべきである。
  2. 身体において、非対称的でポリフォニー(音楽においては、複数の独立した声部からなること)的な見た目/感覚があり、それは身体の部位の同等性に特徴づけられる。つまり、四肢やその他の身体の部位は、他の部位に対して先行することはなく、全体が連携して、併発的に、また連続して働く。「エネルギー」の中心、フォーカス、および体重移動ですら、身体の様々な部位を移動する;多心性(中心が複数存在する)と言われる。
  3. リズミカルな動作。聴覚的ではなく、視覚的にも。身体において単一のリズムではなく、複数の拍子もしくはリズムが使われる。様々なリズムを表現、強調する、胴体(胸、肋骨、腰、臀部)において明瞭に表現される動作。
  4. それぞれのダンサーによる、自分なりの動きによる即興。すべては、音楽のリズムが基となるどころではなく、音楽のリズムによって確立される
  5. 拍を「描き」、拍と拍の間の「間」を踊る。緩さと力を抜いた状態は保ったまま、プッシュとプルが、「身体の中」と「空間の中を動く身体」の両方に伸張の感覚を生み出す糖蜜もしくは泥の中を動くような感覚。曲のテンポおよび拍との相互作用において、まるで遅れても問題ないかのような力の抜けた、怠惰気味な要素が存在し、しかしどういうわけか急ぐような様子を見せることなしに、常に丁度よいタイミングとなる。

全てのブルース イディオム ダンスがこれらの美的要素を含んでいる一方で、それぞれの分類はさらに複数種のダンスに分かれている。それらは同じ分類内であっても、この一般的美的要素だけでなく、他のブルース イディオム ダンスから自身を区別する別の美的要素にも従っている。これは、理解しておいて欲しい重要なことだ。

Damon Stone, "Blues Idiom Dance: Stylistic groupings of vernacular dance created with blues music"
http://damonstone.dance/

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